ある荒れた学校に、図書室をつくったら校内暴力がぴたっとやんだという逸話があります。それまでも図書室はあったのですが、「本が盗まれないように、いつも鍵をかけてた」んですね。生徒を全然、信じていなかったのです。
図書室は、「難しい本が置いてあって、生徒に勉強を強制するところ」だと思っている人がいまだにいます。本の中には画集も、ライトノベルも、旅を夢想できる時刻表もあります。それらがひっそりと息をしている空間に、ただ座っている心地よさ――人を、本を、想像を大切にすることの楽しさを人は学びます。大人も子どもも関係ありません。
離島なので公共図書館がない。会社に資料室(図書室)を開きたいが、何を置けばいいかわからない。どうやって管理したらいいかわからない。病院の子どもたちに図書室を開きたい……司書であり、編集者でもある担当者が相談に乗ります。
新装開店のカフェに、格好いい図書コーナーを作る! そんなご相談でも結構です。
福島県いわき市小川郷待合室
書店のない街で、小さなカルチャーを提供している貴重な空間。特に貸出ノート等はなく、本好きが静かに借りて、旅立つとき、もとあった場所に返していく。人の善意が目に見えるとしたら、こんな形だと思う。
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